LEDトレーラーランプを一式新しく取り付けたところ、片側が点灯しません。あるいは、ブレーキを踏むたびにマーカーランプがうっすら光ります。あるいは、すべてのランプが目視で点灯しているのに、メーターパネルは1灯が切れていると表示し続けます。ここで誰もが出す結論は「ランプが不良品だ」というものであり、その結論こそが、返送されてくるランプの大半を箱に戻している原因です。
しかし実際には、不良品ではないことがほとんどです。故障はランプが届く前からトレーラー側にあり、多くの場合は何年も前から存在しています。フィラメント球にはそれを隠せるだけの余裕があり、LEDランプにはその余裕がありません。以下は当社が実際にたどる順序であり、一般的な手順書とは意図的に順番を変えてあります。コネクターは最初ではなく、終わりの方に出てきます。
点灯しない1灯ではなく、消え方のパターンから始めます
トレーラーのハーネスは、機能ごとに1本の電線と、全機能で共用する1本の帰線(アース側)で構成されています。つまり、どこが点灯しないかというパターンを見るだけで、工具を握る前にどの電線を疑うべきかが分かります。1灯だけが消えている場合と片側が丸ごと消えている場合はまったく別の故障であり、間違った方を追いかけると半日が消えます。
| 症状 | もっとも可能性の高い原因 | 最初に見る場所 |
|---|---|---|
| 1灯だけ消灯し、ほかは正常 | そのランプ自体、またはその分岐接続 | プラグではなく、そのランプのアース線と分岐接続部 |
| 片側が丸ごと消灯(方向指示と制動灯) | その側の給電線 | 配線の断線。多くはフレームの貫通部かクランプ部 |
| 尾灯・車幅灯だけが全消灯し、方向指示と制動灯は正常 | 尾灯・車幅灯の電線、またはそのヒューズ | 車両側の尾灯・車幅灯回路のヒューズ |
| すべて消灯 | アース、またはプラグが接触していない | 白線とそのボルト。次にプラグ |
| ランプがうっすら光る、または別の回路を使うと光る | アースの断線。電流が別のランプを通って戻っている | トレーラー上のすべてのアースボルト |
| 方向指示の点滅がおよそ2倍の速さになる | 牽引車両が電流不足を検出し、球切れと判断している | トレーラー側ではなく車両側 |
最初に疑うのはアースです。ヒッチカプラーはアースではありません
ハーネスの中の白線がアースです。これは目安ではありませんし、トレーラーのフレームが白線の代わりになるわけでもありません。トレーラーと牽引車両をつなぐ機械的な経路には、アースに見えて実はアースではないものが3つあります。ヒッチボールにはグリスが塗られ、ヒッチカプラーには塗装があり、その継手は曲がるたびに回転します。セーフティチェーンはさらに悪く、構造上、接触が断続的です。
アースボルトは意図してつくる必要があります。塗装を落として地金の光る鋼面を出し、食い込む歯付き座金(スターワッシャー)を使い、構造部材を兼ねない専用ボルトを立て、仕上がった接合部の上から絶縁グリスを塗ります。組み上げたあとに上から塗装すれば、水に対して密閉できます。接合面の下に塗装が残っていれば、これから追いかけることになる故障が確定します。
稼働してきたトレーラーでは、点灯しないランプに一番近いアースだけでなく、すべてのアースを点検してください。複数のランプが同じアースポイントを共用していることが多く、1か所の不良が一見無関係な複数の症状として現れるのは、まさにそのためです。

ぎりぎりのアースが電球では通用し、LEDでは通用しない理由
ここは、当社が読んだどの手順書にも書かれていない部分であり、LED化が故障の原因であるかのように見える理由でもあります。互いに独立した3つの仕組みが働いており、いずれも同じ方向を指しています。
フィラメント球は暗くなるだけ、LEDドライバーは動作範囲から外れる
フィラメントは抵抗体です。腐食した接合部で1 Vか2 V失われても、電球は少し暗くなるだけで、夕暮れのトレーラーでは誰も気づきません。一方のLEDランプは、ダイオードに電流を供給するドライバー回路(電源回路)であり、このドライバーには動作可能な入力範囲があります。その範囲内であればランプは規定どおりの明るさで点灯し、下回るとちらつき、明滅し、あるいは完全に消えます。その中間になだらかな領域はありません。電球が黙って吸収していたのと同じ2 Vが、ドライバーを崖から突き落とします。ここで起きていることは電圧降下がすべてであり、症状が断続的に見えることが多いのもこのためです。余裕分は温度、振動、接合部の濡れ具合によって動きます。
電流が小さくなると、接点が自力で清浄化されなくなる
フィラメント式の制動灯は、おおよそ2 Aを消費します。置き換えたLEDランプが消費する電流は、その何分の一かです。この電流には意味がありました。ぎりぎりの接点では、局部的な発熱によって薄い酸化被膜を突き破るだけの熱が生じ、いわば偶然に接点を生かし続けていたのです。電流が一桁小さくなると、10年間なんの問題も起こさなかった同じ被膜が断線(オープン)になります。接合部は何も変わっていません。変わったのは、そこを焼き切るものがなくなったことです。
数ミリアンペアあればLEDは光ります
フィラメントは、目に見える光を出すまでにそれなりの電流を必要とします。LEDは必要としません。そのため、以前からトレーラー上に存在していた漏れ電流や逆流(回り込み)電流が、電球では何も見えなかったにもかかわらず、いまはランプを光らせます。トレーラーに新しい故障が発生したのではありません。はるかに感度の高い指示器を手に入れた、ということです。
うっすら光る現象は不良ではなく診断結果です
ブレーキを踏むとマーカーランプがうっすら光ります。左の方向指示を出すと、右側のマーカーが脈打つように光ります。これはLED化後にもっとも多く報告される症状であり、同時に、得られる情報としてはもっとも有用な症状でもあります。どこが悪いのかを正確に教えてくれるからです。
あるランプのアースが断線していても、電流はどこかを通って戻らなければなりません。電流は残された唯一の経路、すなわち正常なアースを持つ別のランプを逆向きに通って戻ります。その2つ目のランプには逆方向の小さな電流が流れており、LEDであるために光ります。光っているランプが壊れているのではありません。光っているランプは、機能しなくなったアースの下流側にあるランプです。
ですから、これを利用してください。どのランプが光り、どの回路を操作したときに光るのかを記録すれば、工具を手に取る前に、トレーラー全体から1か所のアースポイントまで絞り込めます。

測定は負荷をかけた状態で行います。無負荷の測定値は嘘をつきます
自己診断がもっとも多く間違えるのがここです。腐食した接合部は、電圧は問題なく通しますが、電流はほとんど通しません。何も接続していない状態でマルチメーターを当てれば、ランプ1灯すら点けられない接続でも、健全な12 Vが読めてしまいます。メーターが壊れているわけでも、読み取りを間違えたわけでもありません。測る対象を間違えたのです。
| 行うこと | 読み取れる値 | その意味 |
|---|---|---|
| マルチメーター、ランプを外した状態 | 約12 V | ほとんど何も分かりません。電圧は腐食部を通りますが、電流は通りません |
| マルチメーター、ランプを接続し点灯させた状態 | バッテリー電圧からおよそ1 V以内 | 回路は健全です |
| マルチメーター、ランプを接続し点灯させた状態 | 数 V低い | 給電側かアース側に抵抗があります。さらに上流をたどってください |
| 同じ箇所にテストランプ | 明るく点灯する | その経路は電流を流せます |
| 同じ箇所にテストランプ | メーターでは12 Vだったのに、暗いか点灯しない | 典型的な高抵抗の接合部です。原因はそこです |
| ランプのアース線と清浄なフレーム鋼面の間をメーターで測定 | ランプ点灯状態で約0.2 Vを超える | アースそのものが原因です |
数百円のテストランプは、優秀なマルチメーターよりも速くこの種の故障を見つけます。理由はただ一つ、テストランプ自体が負荷だからです。メーターしか手元にない場合は、ランプを接続して点灯させたまま測定してください。
ここではじめてコネクターを見ます
ここまで来た時点で、コネクターは答えであるか、答えでないかのどちらかです。いずれにせよ、そこに半日を費やしてはいません。見るべき点は、ピンに付いた緑色または白色の粉、開いてしまって保持力を失ったピン、路面を引きずった跡のあるプラグ、そして上向きのまま放置されて水がたまったソケットです。清掃には真鍮の小型ブラシを使い、紙やすりは使わないでください。研磨材は、腐食を抑えているめっきを削り取ってしまいます。
次にグリスを塗ります。プラグを差し込む前にソケットへ絶縁グリスを入れておくことは、トレーラーで実行できるもっとも安価な信頼性向上策です。また、密閉性の高いコネクターが車両のほかのどの場所よりもトレーラーで効いてくる理由も、ここにあります。トレーラーのコネクターは、バンパーの高さで路面の水しぶきの中に置かれているからです。これは、機械用ハーネスについて当社が防水コネクターシステムを勧めているのと、まったく同じ理屈です。
「トレーラーランプ切れ」表示とハイフラは牽引車両側から出ています
トレーラー上のすべてのランプが明らかに点灯しているのに、メーターパネルが球切れを表示する場合、トレーラー側に異常はありません。多くの牽引車両は、回路が引く電流量を測ることで球切れを検出しています。フィラメント球は、検出に十分な電流を引きます。LEDランプが引く電流ははるかに小さく、車両側はそれをフィラメント切れと判断します。そして球切れを表示し、同じ警告の後半として点滅速度を2倍にすることがよくあります。
対処は3通りあり、当社が試す順序は次のとおりです。多くの車両には、LEDランプを前提としたトレーラー灯火の設定があります。費用がかからないので、まずこれを確認してください。設定がない場合は、LED対応のトレーラー用モジュールを使えば検出を正しく処理できます。負荷抵抗(ハイフラ防止抵抗)も機能しますし、インターネット上ではもっとも一般的な対処法ですが、それが何をしているのかは理解しておいてください。負荷抵抗は電流を熱に変えることで消費電流を元に戻すため、LEDにして減らしたはずの消費電力をそのまま捨てることになります。取り付けも、溶ける物から離れた金属面に行う必要があります。
長いトレーラーでは、電圧降下がもう一つの静かな故障です
ここまでは、どこかに故障があることを前提としてきました。しかし、故障がまったくない第二の不具合モードがあります。配線の引き回しが単に長く、電線が単に細い、という場合です。電圧降下はトレーラーの長さに沿って累積するため、後端のランプは前端のランプよりも低い電圧しか受け取れません。長いトレーラーでは、寒冷時にちらつくのは決まって後端のランプです。症状はアース不良とまったく同じに見えるため、この一覧に入れてあります。
当社が全機種を広入力設計にしているのも、このためです。9〜32 Vの範囲で制御する広入力電圧のランプであれば、トレーラーの末端に届くまでに1 Vか2 V失った電源でも、規定どおりの明るさを保ちます。しかも同じ部品番号で12 V系と24 V系の両方のフリートをカバーできるため、2つ目のSKUを起こす必要がありません。
配線色:役に立つ慣例ですが、正解はコネクター側にあります
以下に表を1つと、それに添える正直な注意を1つ置きます。4極フラットコネクターは北米ではほぼ共通であり、その色分けは覚える価値があります。ただし4極を超えると、慣例はコネクターの種類ごとにも、メーカーごとにも実際に食い違います。当社がここで7極の確定的なピン配列を公開しないのは、そのためです。12 Vのトラック・トレーラー用コネクターはSAE J560で規定されており、サプライヤーのブログに載っている写しは、その規格そのものではありません。色を信用する前に、必ず導通を確認してください。
| 色 | 機能 |
|---|---|
| 白 | アース |
| 茶 | 尾灯、車幅灯、マーカーランプ |
| 黄 | 左方向指示と制動灯 |
| 緑 | 右方向指示と制動灯 |
5極、6極丸型、7極ブレード型のコネクターでは、追加される回路、すなわちバック、電気ブレーキ、補助バッテリーの慣例は、記憶だけで配線できるほど統一されていません。正常と分かっている牽引車両でテストランプを使って2分確認すれば、それで恒久的に決着します。しかもこれは、誰かがすでに配線をやり直したトレーラーでも通用する唯一の方法です。
直した状態を維持するために、仕様で決めておくこと
ここまではすべて診断です。トレーラーを再び稼働させるにあたって同じ作業を繰り返したくないのであれば、決着をつける場所は仕様です。そしてここは、当社が実際に製造している領域であるため、直接お答えできる部分でもあります。
ポッティング加工ドライバーであるかどうかは、路面の水しぶきに耐えるランプと、レンズは無傷に見えたまま内部から壊れるランプとの違いになります。仕様に定めるIP保護等級は、そうあってほしい洗浄条件ではなく、そのトレーラーが実際に受ける洗浄条件に合わせてください。そして、アース線の引き回しもランプ本体と同じくらい重要です。きちんとつくられた接合部まで短く引いたピグテールは、共用ボルトまで長く引き回したものより長持ちします。
あるトレーラーが法的にどのランプを備えなければならないかは別の問題であり、これには明確な答えがあります。幅と長さで決まるDOTトレーラー灯火要件にまとめてあります。ランプそのものはトラック・トレーラー用ランプにあります。
よくあるご質問
トレーラーの灯火がまったく点灯しない原因は何ですか
すべてのランプが消えている場合は、可能性の高い順にアースかプラグです。ランプが帰線を共用しているため、アース1か所の不良でトレーラー全体が消えます。ほかを見る前に白線のボルトを確認し、その際は無負荷でのメーター読みではなく、負荷をかけた状態で確認してください。
トレーラーの灯火にヒューズはありますか
あります。ただしトレーラー側ではなく、牽引車両側にあります。尾灯・車幅灯の回路と、方向指示・制動灯の回路は別々にヒューズが入っているのが普通で、「尾灯系だけが全部消えて、ほかは正常」という症状がヒューズらしい症状だとされるのは、そのためです。誰かが後付けしていない限り、トレーラー自体にヒューズはありません。
トレーラーの灯火が切れたまま走行することは合法ですか
必要とされるランプが切れているのであれば、認められません。商用トレーラーについては連邦規則が明確です。49 CFR § 393.11に列挙されたランプは路上で作動していなければならず、これはトレーラーの製造時にメーカーが満たした義務とは別の義務です。一方、私有トレーラーは各州の装備法の対象となるため、根拠となる条文は州によって異なります。ただし実務上の答えは変わりません。必要なランプが切れているトレーラーは、走行に適した状態ではありません。そもそもどのランプが必要かは、トレーラーの幅と長さによって決まり、上でリンクした要件の記事に整理してあります。
新しいLEDトレーラーランプがちらつくのはなぜですか
ほとんどの場合、電源が絶たれているのではなく、ぎりぎりの状態にあります。高抵抗のアース、腐食したプラグ、あるいは長いトレーラーでの電圧降下です。ランプ内部のドライバーが、入力範囲の境界ぎりぎりで制御を維持しようとして、断続的に維持できなくなっています。失われている1 Vか2 Vを見つければ、ちらつきも一緒になくなります。
LEDトレーラーランプに負荷抵抗は必要ですか
牽引車両がランプの電流を監視していて、かつLED用の設定がない場合だけです。まず車両側のトレーラー灯火設定を試し、次にLED対応モジュールを検討してください。抵抗は最初の選択肢ではなく、最後の選択肢です。せっかく減らした電力を、熱として捨てることになるからです。
2度目が起きたのであれば、それは仕様の問題です
1度の故障は故障です。同じトレーラーで同じ故障が2度起きたのであれば、そのランプ、シール、あるいはハーネスが、その用途に合っていないということです。トレーラーを多数運用していて、毎シーズン同じ取付位置のランプを交換しているのであれば、その取付位置、使用条件、そして壊れた部品の写真を当社までお送りください。そうしたパターンはたいてい読み取れますし、もう1シーズン交換を続けるよりも安上がりな相談です。