「10 G」といった単独の数値には情報がありません。正弦波の 10 G ピークとランダムの 10 Grms は、ピーク値でおよそ 3 倍の開きがあり、いずれも周波数帯域なしでは何も語りません。機械の振動エネルギーは大半が 200 Hz 以下にあるため、100 Hz から始まる掃引は、はんだ接合部を破断させる帯域を外してしまいます。
各規格が定めていること
IEC 60068-2-6(試験 Fc、正弦波振動)は、供試品が指定された厳しさに耐えるかどうかを判定するための標準的な手順を規定しています。定めているのは方法であり、厳しさの水準は試験を依頼する側が選びます。
IEC 60068-2-64(試験 Fh、広帯域ランダム振動)は、ランダム加振について同じことを行います。加振は単一の振幅ではなく、パワースペクトル密度曲線で定義されます。
ISO 16750-3 は、車両上の取付位置ごとに機械的負荷を規定しています。運転室に取り付けるランプとエンジンに取り付けるランプでは等級が異なります。SAE J1455 は、公道用・非公道用のトラック、建設機械、作業機を含む農業機械を対象とする Recommended Practice(推奨実施要領)です。これは指針であって、合否を判定する規格ではありません。
作業灯のために書かれた振動規格は存在しません。「作業灯の振動規格に適合」という形のサプライヤーの主張は、存在しないものについて述べています。
サプライヤーの数値の読み方
完全な記述はこうなります。IEC 60068-2-64 に基づき試験、24~2000 Hz で 15.3 Grms、3 軸、さらに 60 G の衝撃。Nordic Lights は作業灯の数値をこの形式で公表しています。レベルとその統計的な基準、帯域、軸数、試験時間、合否判定基準、そして報告書番号を求めてください。これらを伴わない単一の G 値は、ブランド間で比較できません。
耐振性は試験結果である以上に構造の問題でもあります。ランプがそもそも試験に耐えるかどうかを左右する封止については、ポッティング加工ドライバーをご覧ください。
ポッティング加工ドライバーとは、灯具の電子ドライバー回路全体を樹脂(ポッティング材)で封止したものです。車両用灯具の電子回路における三大故障要因である振動・湿気・熱サイクルから回路を保護します。
Deutsch コネクター(DT・DTM・DTP シリーズ)Deutsch コネクターとは、TE Connectivity の熱可塑性樹脂製・防水型の多極コネクターシステムで、オフロード車両のハーネス全般で使われています。DT・DTM・DTP はコンタクトサイズと定格電流で分かれます。IP68 と IP6K9K に達するのは、バックシェルなどの後端保護を備えたインライン(プラグとレセプタクルの対)に限られます。
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